彼と私の言えない秘密
「君、1年生?急がないと、授業始まりますよ?」


男子生徒は軽く会釈をして、私の前を通り過ぎた


第一印象


眼鏡の真面目な3年生
優しくおっとりとした話し方
かといってガリ勉タイプではなくて、背も高く整った顔立ち


私は急いで廊下の先にある階段を上り、資料室へ向かった


薄暗い資料室…


資料を机の上に置き、教室に戻ろうとした時、さっきの男子生徒が渡り廊下を歩くのが見えた


ドコから入って来たんだろう


ちょっと不思議なこの男子生徒


まさか元凶のモトだったなんて、この時の私は全く想像すらしていなかった






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