彼と私の言えない秘密
「先輩のことは、愛羅が決めることですから…長谷川のことは…秘密を知ったことだし、今日から俺等の味方になってもらいます


なっ、雅也!」


俺は先輩にそう言い、長谷川を見た


「お、おう!」


これで俺にも味方が出来たワケだ


「和真…お前は本当に凄い男だよ。愛羅が惚れたのがお前で良かった…」


先輩はまだ少し気まずそうな苦笑いをしたが、俺に背中を向けて、ゆっくり屋上のドアへ歩いていく


俺はその背中に向かって軽く言った


「先輩は俺の憧れの先輩ですよ…それは変わりませんから」


先輩は振り向かずに左手を上げた


そうなんだ…


先輩は俺の憧れ


いくら事実を知っても、それは変わらない


「と、東條…」





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