彼と私の言えない秘密
竜一は私の心の叫びが聞こえたのか、タイミング良く振り向いた


「美那…色々言って、悪かったな」


「ううん…」


振り向いた竜一はそのまま私の方へ近付いて来る


そして…私をキュッと抱き締めた


竜一の不意討ちの行動に驚いた私は動けないまま、心臓だけが早く動くのを感じた


「最後にするって言ったけど…やっぱ出来ねぇよ…」


竜一に優しく抱き締められて、頭の上から降る言葉


竜一ってこんなに大きかったんだ


竜一ってこんなニオイだったんだ


「美那…俺…」





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