彼と私の言えない秘密
しばらくして、人混みを見ていると、和真と雅也くんがやって来るのが見えた


春奈は知らないから、全く気付かないまま


「私、片付けてくるね」


私は紙コップとクレープの包み紙を近くのダストボックスに捨てた


「ありがと」


「じゃ、春奈行こ!」


私はゆっくり歩いてくる和真達の方へ、素知らぬ顔して春奈を促した


「愛羅、ドコ行く?」


「そうね〜」


二人で話しながら歩いていると、もちろん和真と雅也くんとバッタリ


「愛羅!」


「和真?まだいたの?」


私は和真に、話を合わせる視線を送って目をパチパチ




< 421 / 536 >

この作品をシェア

pagetop