彼と私の言えない秘密
「おはよう、愛羅!」


「あ、春奈…おはよう」


私は咄嗟に手に持っていた紙を、机の中に入れた


こんなの見られたら…


でも、春奈は机の中に入れたままの私の手を引っ張った


「愛羅、何か隠したでしょ?今日、皆の様子が違うし…見せて!」


私は震えながら、机の中の紙を机の上に出した


裏返しに置いた紙


「見ていいよね?」


春奈が紙に手を伸ばした


私はコクンと頷く


カサッ


春奈が紙を机の上に見えるように置き直した


ハァ…


深い溜め息を吐く私と春奈





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