彼と私の言えない秘密
春奈は紙を見るなりすぐに破ってゴミ箱に捨てた


そして教室中に聞こえる程の大きな声で私にこう言った


「っとに女って陰険だよね!愛羅!こんなの気にすることないから」


私は静かに頷くことしか出来なかった


「で?一体誰?こういう陰険な事しかしない女って!まぁそう言っても、私ですって名乗り出るヤツはいないよね?じゃあイイ!言っとくけど、この先、愛羅に何かしたら私が許さないからね!」


私は春奈の言葉を下を向いたまま聞いていた


涙がポタポタとスカートの上に落ちる


ありがとう…春奈…


ごめんね…いつも…


私が秘密を話したばっかりに、こんな役までさせちゃって…


春奈のイメージ、恐くしちゃってごめんね…





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