彼と私の言えない秘密
立ち上がる和真に手を引かれて一緒に階段を上がる


「か、和真…私ね…和真に言いたいことがあるんだぁ」


「ん?何?」


振り返った和真を見て、ドキドキする


「あ、あの…家まで送って…」


言えない…


「うん?送るに決まってんだろ?」


私は和真のチャリに乗って、お腹に手を回した


キュッと力を入れて背中に耳を当てる


小さく呟いてみた


「和真ぁ…だぁい好き…」


「ん?何か言ったか?」


和真が少し振り向く


「大好きって言ったの!」





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