彼と私の言えない秘密
振り向くと、あまり印象にない男子が顔を赤くしながら私を見ている


「あ…はい…」


私はそれが、ラブエリアへの誘いと気付かなかった


「あの…僕…ラブエリアへ…」


「あ、ラブエリアですか?あの風船がたくさんあるところですよ!今から行くんですか?頑張ってくださいね。じゃ…」


何?あの人…ラブエリアなんてすぐにわかるじゃん…いちいち聞いて来ないでよ!


私は人混みを分けて教室に戻ろうとした


「あ、待って…」


「え?」


私はさっきの男子に手首を掴まれた


「坂本さん…僕と一緒にラブエリアへ…行ってもらえませんか?」





< 498 / 536 >

この作品をシェア

pagetop