彼と私の言えない秘密
『以上!この先、コイツ等は皆と同様、兄妹じゃなく恋人同士だから!変なこと考えたりしないように!』


生徒達が騒ぐのを防ぐように、美那先輩が口を開く


『皆さん、今回の秘密は皆さんを騙すようなことになりましたが、この二人には文化祭までという条件で、協力してもらいました。でも、これから先も、私達と同じ生徒であり、友達です』


『俺達の秘密に付き合ってくれたこの二人に、盛大な拍手をお願いします』


先輩達が頭を下げ、私と和真も頭を下げた


舞台の下の方からパチパチと拍手が聞こえ、次第に大きな拍手へと変わっていく


先輩達と和真は頭を上げたのだろうか…


私の目からは大粒の涙がポタポタと落ちる


私は頭を上げることが出来なかった





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