彼と私の言えない秘密
何が何だかわからない驚きと、兄妹のフリという秘密から解放された安心感。そして、皆の前で言われた恋人同士だという事実


驚きと感動で流れ落ちる涙は、止まることを知らず、いつまでも流れていた


美那先輩からハンカチを受け取り涙を拭く


頭を少し上げて、生徒達を見た


涙で滲んで何も見えなかったが、私を包む空気が、秋だというのに、まるで春先の様に暖かかった


『拍手、ありがとうございました。この二人をよろしくお願いします』


先輩の挨拶と共に、再度頭を下げる私達4人





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