彼と私の言えない秘密
「え?愛羅?校門にいなかったから…また先に帰ったんじゃないの?」


俺は今までそう思っていた


それなのに、この子の言葉は…俺に衝撃を与えた


「え?校門にいたら、東條くんのクラスメイトって男子が来て、今日はお兄さん裏門から出るからって…その男子に連れて行かれましたよ?」


キョトンとした表情の子…


「ハァ?マジで?」


俺はチャリを必死に漕いで、今来た道を逆戻りした


スレ違う女子達がキャーキャー言って、近付いてこようとする


俺は愛羅のことで周りを見る余裕がなく、王子スマイルも忘れて、チャリを漕ぐのに必死だった


「どけ!」


無意識のうちに叫んでいた





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