彼と私の言えない秘密
和真は歯に力を入れたのか頬が歪んだ


「あの…何もされてないから…」


「へ?」


意外な顔をした和真が私を見る


「え?だってお前…」


「だから、口塞がれたりしたけど思いっきり手の甲を引っ掻いちゃったら逃げちゃった(笑)」


「良かったぁ〜マジで…」


和真の安心した表情、やっと見れた


「だから、大丈夫!ありがと」


「そっか〜(笑)あっ、俺、長谷川、殴っちまった」


「嘘…大丈夫なの?スポーツ選手なのに!」


和真が人を殴ったなんてビックリ


でも、次の和真の言葉に更に驚いた私は、何も言えなかった





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