アライブ
『橘玲子くん、それが許されるんだよ。なんせ、君の父親である秋本麗次(アキモトレイジ)総理がじきじきにご決断されたことだからね、フフフ』
如月純一はそう言って笑った。
『秋本麗次総理って…しかも玲子の…』
亮は驚きながら橘玲子の方を見た。
『玲子…お前秋本総理の総理大臣の娘だったのか?』
修二も驚きながら橘玲子の方を見た。
そんな橘玲子は静かに頷いた。
『秋本総理にとっても、希来夢の血を引く実の娘は汚点なのかも知れないね。いや…希来夢の血を引く女…つまり、君の母親と結婚してしまった過去を消すためにも、君は生きていられては困るんだろう、フフフ』
如月純一は唇を必死に噛み締める橘玲子を見ながら笑った。