アライブ


『誠也…』


上山翔は心配そうに相沢誠也を見つめた。


『ぐっ…がはぁ…がぁ…』


相沢誠也はまた口から血を吐いた。


『誠也!!』


上山翔は相沢誠也の背中を摩ろうとした。


『翔、ソイツはほっとけって。EDEN-VAIODEADは人の体内で繁殖し、やがて繁殖しきってウイルスが死ぬ時に人の命も終わる。口から血を吐くなどの症状が現れた時点で、もう体内中に8割のウイルスが繁殖しとる…もうソイツは手遅れやで』


四季神時也は非情なままに告げた。


『手遅れ…』


上山翔は唇を噛み締めて呟いた。


『はぁ…はぁ…』


相沢誠也は息を切らしふらつきながら立ち上がった。




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