アライブ


『俺には何も出来ないのかよ…俺には何も…』


修二はそう呟きながら顔を俯けた。


『大丈夫だよ…まだ…まだ今からでも止められるよ…』


橘玲子は修二に歩み寄り、優しく修二に告げた。


『玲子…。そうだよな、まだ…まだこの争いが終わった訳じゃない…終わった訳じゃないから…まだ止められる!!』


修二はもう一度誓いを立てた。


『あたしは最後まで修二の味方でいるから…頑張ろう』


橘玲子はそう言って、笑顔を見せた。


『ありがとう玲子。誠也さんを、追いかけなくちゃ!!』


修二はえぐられた地面や、黒ずくめの遺体の上を駆け抜けた。




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