アライブ
『養父が病気で亡くなってから…洋食屋はたたんだんだ…。それから養母は小学生だった俺を一人で育ててくれた…何度も過労で倒れながらも、必死に働いて血の繋がってない俺を…育ててくれた…』
そう語る相沢誠也の目は潤み出した。
そんな相沢誠也を修二は静かに見つめた。
『だけど…中学卒業と同時に、反抗期を迎えていた俺は不良グループに入り、養母の元には帰らずに毎日悪いことをして遊び回ってた。そんな俺を養母は心配してか…一時期俺の携帯の着信履歴は養母の名前でいっぱいだったな…。でも一度も電話に出なかったがな…』
相沢誠也はそう言って唇を強く噛み締めた。
『反抗期は誰にでも来るもんな…』
修二は頷きながら告げた。