アライブ
『時也…大丈夫?』
杏菜は心配そうに、自らが支える四季神時也に尋ねた。
『大丈夫や、心配すんなや』
そんな四季神時也の下腹部からは血がポタポタと落ちていた。
『でも血が…』
杏菜は不安そうな表情を見せていた。
『大丈夫や、こんなとこで死なへん。約束したやろ、必ず二人で理想郷を作って幸せな家庭を築くんやて』
四季神時也はそう言って、杏菜に優しそうな笑顔を見せた。
『うん…』
杏菜は深く頷いた。
『はぁ…はぁ…』
四季神時也は苦しそうに息を切らした。
『少し休んだほうが…』
杏菜がそう告げると四季神時也は首を横に振った。