アライブ


『ふふふ、どういう訳かわからんが…お前も希来夢の血を引く者ならば、ここで殺すしかないな』


警察官は不敵に笑いながら、杏菜に向けて拳銃を構えた。


『杏菜…何でそんな自分の正体をバラすんや!!せっかく杏菜だけは逃げられたのに…』


四季神時也は困惑しながら杏菜に尋ねた。


『ゴメンね、時也。あたしは…あたしは存在なき存在だったから…ずっとずっと存在なき存在だったから…誰にでも良いから“最期”くらい、自分の存在を知って欲しかったんだ…』


杏菜は寂しそうな表情を見せながら告げた。


『最期くらい!?最期って…』


戸惑いながら四季神時也は疑問を浮かべた。



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