アライブ


『翔やあおいはようわからんけど…おそらくもうこの世にはおらんやろな。あと…あと…』


四季神時也は言葉に詰まった。


『あとは…?』


修二は不安を胸に尋ねた。


『あと杏菜は…杏菜は…星になりよったわ。空に浮かぶ、どの星よりも綺麗な1番眩しい星になりよったわ』


四季神時也は強く拳を握りしめながら、煙突型の天井の先から見える空を見上げた。


『星になったって…そ、そんな…杏菜が…』


修二は信じられない表情を浮かべながら、どっと全身の力が抜けた。


『ふーっ…杏菜から修二宛てに言葉を預かっててん。杏菜がさ…“ゴメン”やてさ』


四季神時也は悲しげな笑みを浮かべながら告げた。



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