アライブ


その言葉を聞いた修二の目からは涙が溢れ出した。


『杏菜…』


修二は地面に両膝をつき、崩れ落ちた。


『杏菜を殺したのも…全てこんな腐った世界のせいや…もうこんな世界まっぴらやろ?』


四季神時也はそう言いながら、崩れ落ちている修二にゆっくりと歩み寄り肩をポンと叩いた。


『杏菜…』


修二は震える声で呟いた。


『こんな世界…こんな腐れ切った世界…もう終わらせてやるわ』


四季神時也はそう告げながら、地下へと続く穴に近づいた。


『くっ…』


修二は涙を右腕でゴシゴシと力強く拭い、ゆっくりと立ち上がった。



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