アライブ
『ホントに…ホントにバカな奴…希来夢の敵であるFEEDの総司令官であるあたしを逃がすなんて…バカとしか言いようがないわよ!!』
橘玲子は修二の人の良さに呆れた。
『バカだってイイさ…“一つでも人の命を救えるならバカでもイイさ”』
修二はそう言って笑顔を見せた。
『一つでも人の命を救えるなら…』
橘玲子は修二の言葉を繰り返し呟やいた。
修二のその言葉が橘玲子の心に響き渡り、橘玲子は忘れていた“何か”を思い出し目から涙が溢れ出した。
橘玲子は右腕で目の涙を拭い去り、修二に笑いかけた。
そして、手に持っていた拳銃を腰にあるケースにしまい込んだ。