アライブ
『怖いけど“生きたい”と願うか…“生きたい”と…。こんな俺にもそう願う資格はあるんかな?』
死に間際の四季神時也は寂しそうな表情で考えこんだ。
『あるよ…。自分の物語は自分にしか作れない。今が苦しくても…今が辛くても…それはまだ物語の途中。物語の最後を見るまで、その物語が良いのか悪いのかなんてわからない。だから、人はみんな生きるんだ。自分の作る自分だけの物語の最後にひとすじの希望を抱いて。“生きたい”と願うことは当たり前のこと…誰にだって“生きる”資格はあるし、誰にだって物語の最後を知る資格はある。“生きたい”と願える事…それは希望を持っている証なんだ』
修二はそう言って、こぶしを強く握りしめた。