アライブ
〆預かりモノ①
冷たい風が颯爽と吹き抜ける大都会。
スクランブル交差点を行き交う人々、ただいつものようにせわしなく…ただいつものように楽しげに…
いつもと何も変わらないままの時間が流れていた。
“生”と“死”
“光”と“影”
いつもと変わらない今でも、目に映らない場所でそれぞれは交差している。
『ママー』
都内のデパートの中で小さな男の子が、母親を捜していた。
小さな男の子は迷子らしく、半泣きになりながら母親を呼んでいた。
『ママー!!』
小さな男の子は必死に叫んだ。
『迷子かい?』
そんな小さな男の子に一人の青年が声をかけた。