アライブ
『うん…パパが名付けてくれたんだ…』
裕太は笑顔で告げた。
『そうか…パパが名付けてくれたんだ。パパは…パパは好き?』
青年は裕太の頭を撫でながら尋ねた。
『うん、好き…大好き!!でも…』
裕太は寂しそうな表情を見せた。
『うん?』
青年はそんな裕太を気にかけた。
『でも…パパは出張で外国に行ったきりで帰って来ないんだ』
そう言って、裕太は小さなこぶしを握りしめた。
『それはママが言ってたの?』
青年が尋ねると、裕太は深く頷いた。
『そうか…でも大丈夫だよ。パパは裕太くんの事が大好きだから、きっとそのうち帰ってくるよ』
青年は優しく告げた。