アライブ


『どうして…どうしてお兄さんにそんな事がわかるの?』


裕太は寂しそうな表情で尋ねた。


『だって…俺と裕太くんのパパはついこの前まで一緒にいたからさ。裕太くんにすごく会いたがってた…だからきっとそのうち帰ってくるよ、パパは』


青年はそう言って、優しく笑いかけた。


『パパ、僕に会いたがってたんだ』


青年の言葉に、裕太は満面の笑みを浮かべた。


『そうだよ、すごくすごくすごーく会いたがってた』


青年のその言葉に裕太は嬉しくてたまらずはしゃいだ。


『これ…裕太くんのパパから預かってたんだ』


青年はそう言って、ズボンのポケットからお守りを取り出した。



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