アライブ
〆預かりモノ②
冬の冷えた空気を眩しい太陽が温める。
凍てついた人の心をも溶かすように…。
都内に存在するある総合病院。
慌ただしい朝の時間に、静かに病棟専用入り口の自動ドアが開いた。
『あっ、面会の方ですか?』
受付のナースが外から入ってきた一人の青年に声をかけた。
『はい。相沢涼子さんって…何号室におられますか?』
青年は受付のナースに尋ねた。
『相沢涼子さんですね…えーっと、失礼ですが、お名前を伺って良ろしいですか?あと…どういったご関係ですか?』
受付のナースは青年に笑顔で尋ねた。
『名前はキリ…いや、相沢誠也です。関係は息子です』
青年は笑顔で答えた。