アライブ
『ううん…ううん…』
相沢涼子は涙を流しながら首を横に振った。
そして、相沢涼子は見えない目で青年を手探りで探した。
青年はそんな相沢涼子の両手を掴み、優しく握りしめた。
『大きく…大きくなったね、誠也』
相沢涼子は青年の手に触れながら、涙混じりの笑顔を見せた。
『母さんが…母さんが育ててくれたから…ここまで大きくなれたんだよ。育ててくれて、ありがとう』
青年が笑顔で告げると、相沢涼子はよりいっそう涙を流した。
青年はそんな相沢涼子を優しくそっと抱きしめた。
『大きくなったね…ホントに大きく…』
相沢涼子は涙を流しながら何度も何度も告げた。