アライブ
〆小さな命の大きな希望
太陽の光に煌めく静かな波の音が響き渡る。
優しい歌を口ずさんでいるように、心暖かに…。
東京から少し離れた海沿いに、白く大きな建物があった。
その名も
“小児専用医療センター”
と呼ばれる子供たち専用の病院で、ここでは病気で学校に行けない子供たちのために、塾のように勉強を出来る施設があった。
『お久しぶりです』
青年は病院に入るなり、院長室に立ちより院長に声をかけた。
机に座って資料を見ていた院長が、資料から目を外し声の主を見た。
『あ、久しぶりじゃないか』
院長は青年に気づき、笑顔で歩み寄った。