アライブ
『後悔…してるんですか?』
修二は真面目な表情で尋ねた。
『ああ。妻にも、息子にも何もしてやれなかったからな。だからもう一度、やり直したくて…俺は必死に働いた、はぁ…はぁ…。借金を全部返して、もう一度妻にプロポーズしようと、ガムシャラにさ…』
無精髭を生やした男はそう言って、拳を強く握りしめた。
『そうなんですね…じゃあ、やっぱり家族のためにも生きなきゃ!!ですね』
修二はそう言って、無精髭を生やした男の目の前に小さなナイフを突き付けた。
『えっ?』
その修二の行動に無精髭を生やした男は、目を丸くして戸惑いを浮かべた。