アライブ


『ごめんね、遊びたいんだけど…今日は時間がないんだ。また今度ね』


青年は申し訳なさそうに子供たちに告げた。


『えー、やだやだ』


子供たちは駄々をこねた。


『ごめん、ごめん』


青年は何度も子供たちに謝った。


『うん?』


青年はふと窓際に一人でいる子供に気づいた。


『ちょっとごめんね』


青年は子供たちの集団の中を分け入って、窓際にいる一人の子供に歩み寄った。


『君、名前は?』


青年は窓際に一人でいる子供に声をかけた。


子供は青年の方をチラッと見て、すぐに無視するかのようにお遊戯室を出て行った。


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