アライブ
〆今を生きる①
カンカン♪カンカン♪
踏み切りが締まる音が鳴った。
踏み切りの遮断機が下がり、近づく電車により線路が激しく振動した。
黒い髪に制服を身にまとった女子高生が、遮断機を乗り越え線路の中心で足を止めた。
『さよなら…』
女子高生は太陽が見つめる空を見上げ、一言だけ呟いた。
その女子高生の左側から、猛スピードで電車が迫り来る。
女子高生は覚悟を決め、静かに目を閉じた。
運転士が女子高生に気づき、慌ててブレーキをかけたみたいで…
電車は、レールの方から激しいキキィーと言う音と激しい火花を立てた。