アライブ
二人は1番最初に来た電車に乗り込んだ。
電車のドアが閉まると同時に、追いかけて来た警察官がホームに上がって来た。
青年はそんな警察官に気づき、窓越しにまた手を振った。
『あっ!!』
警察官はそんな青年に気づき、車窓に手を伸ばしたが電車は走り出した。
『くそっ!!』
警察官は慌ててトランシーバーで話ながらホームを下りて行った。
『どこに行くの?』
女子高生は座席に座り、青年に尋ねた。
『そうだな…遊園地にでも行くか?』
青年はそう言って、窓の外をふと寂しそうな表情で見つめた。
そして電車は都会の中心へと走ったのだった。