アライブ
『やっぱ、やーめた』
少年はそう言って、構えていた拳銃を下ろした。
『えっ?どうして…』
橘玲子は撃つのを止めた少年に対し戸惑いを浮かべた。
『お前は生かしておいてやるよ。そのかわり、俺の奴隷になれ』
少年がそう言うと、橘玲子の表情が曇った。
『あははは、そんな顔すんなよ。冗談さ。俺は別に誰を殺す殺さないとかどうだっていいし、みんなが必死に求めてる“自由”にも興味なんてサラサラない』
少年はそう言って笑顔を見せた。
『殺す殺さないなんてどうでもいいって、でも…』
橘玲子はそう言いながら倒れている中年男たちを見た。