執事_HOLIC!

麗。




麗のことが知りたい。

どうして、
あたしなんかの執事をしようと思ったのか。

どうして、
あんなに優しいのか。



ただの専属執事。
でも、あたしだけの執事さま。


執事とお嬢様って、どこまでが普通なんだろう…
あたしは麗に優しくされてばっかりなのに、あたしは麗に何もしてない。


いつからか考えれば考えるほど、すぐ傍に居る麗の事が気になるようになっていた。


「…麗」

思わず口から出てしまった言葉に、ベッドサイドで花瓶の花を手入れしていた麗が即座にあたしの元へ来る。

「どうしましたか?」

「えっと…、あの、何でもない…」

「そうですか」と嫌な顔ひとつせず微笑む麗は、やっぱり素敵だと思う。


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