秘密の彼氏

当時、合コンまがいのことをするほど私たちは荒れていた

中学生のくせに、大人に見られようとして・・・

がっつり化粧をしたし、セクシーな服（←自称）を着ていた

合コンに行くのは、彼氏が欲しいからじゃない

大人に見られたかったからなんだ





あの日・・・

１１月の終わり

超寒い日に行った飲み屋さん

そこで私たちは慎ちゃんたちと出会った


男４人、女４人

ただなんとなく行った合コンで、美玲は慎ちゃんに一目惚れした

慎ちゃんを見た瞬間、美玲は私に


「夢菜・・・あの人！かっこいい」


そう囁いてきた

私は正直、かっこいいのがどの人なのか、全く分からなくて・・・

みんな普通にかっこいい人ばかりだなぁと思っていた



その後行ったカラオケボックスで、４人の男のうち３人とアドレスを交換した

下心がなさそうで、いい人そうな３人だった

下心丸出しで合コンに来る男とは、明らかに違った雰囲気を持っていた





それから暫くして・・・

その間もメールのやりとりをしていた私たちは、６人で遊びに行くことになった

美玲と私、そしてあのときの合コンにも来ていた私たちの友達の、智美

慎ちゃん、直くん、そして健二くん

アドレスを交換した３人だ

美玲は慎ちゃんに惹かれている様子で・・・

私はそれをほほえましいと思って見ていた

荒れていた美玲が、慎ちゃんの好みに合わせて、おしとやかになろうとしてたから

そこまで人を好きになれるって、いいなぁって


ところが、６人で遊んだ日

美玲は直くんに告られた

可愛い美玲は昔からモテてたから、別に珍しい事じゃなかったんだけど

驚いたことに、美玲は直くんとつきあい始めたんだ

慎ちゃんは？

あんなに好きだって言ってたのに

私はそう思ったけど、直くんもいい人だって知ってたから、何も言わなかった





それから２年が経って・・・

美玲はまだ直くんと付き合っていて、私は慎ちゃんに惹かれ始めていた