秘密の彼氏



食器の片付けを終わらせてリビングに行く

慎ちゃんはソファーに座って携帯をいじっていた


「片付け、終わったよー」

「おー、ありがと」


携帯を閉じて、返事をしてくれる

慎ちゃんは、人と話すときは携帯をいじらない

些細なことだけど、社会人って感じでかっこいい

そんなことを考えながら、ソファーの隣の椅子に腰を下ろすと・・・


「おいっ」


不機嫌そうな声


「・・・何?」

「お前さ、俺の彼女だろ?!だったら、何でここに座らないんだ?」


そう言って自分の隣を指さす慎ちゃん

っっ

そのソファーは2人がけで、私が隣に座ったら、どんなに頑張っても慎ちゃんとくっついてしまう

そんなの、恥ずかしいよ

動かない私を見て、慎ちゃんはふいに立ち上がると、こっちに向かってきた

ぁわわわ

どうしよう

怒ったのかな?!

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