黙示録ヘノ通リ道
序章
“悪いな”
ちょっと待て。
“悪いな、ミカエル”
待てって。
“お前だけには迷惑掛けないつもりだったんだが”
俺、訳がわからねぇんだけど。
“まぁ、お前には直接的に被害は及ばないと思うから”
だから、んなことはどうでもいいんだって。
“お前にも、いつかわかる時が来る”
これは一体どーゆうことか説明しろ。
“じゃ、また何処かで会おうな”
待てってば。
なんで。
なんで。
なんでだよ―――
“あ、そうだ”
“ミカエル、お前にはこれを渡さなければ‥‥後はまかせたからな”
俺は声を出すことが出来ず、ただ涙を流しながら遠ざかるルシフェルの背中を見つめるしかなかった―――――