王子に姫の恋情を…



それは


幼い頃の

小さな記憶




人よりか、私の見上げる空は低かった


しゃがんでうずくまって、泣いてばかりだった空には

いつしか『男の子』という影ができていた


だけど

光が差し込むことができたのも


その『男の子』のおかげだった…




『…由香里?何考えてんだよ』

「……彼方背が高いなぁーって」


私の顔を覗き込む彼は
『何だよそれ』と言って笑っていた



君が笑うたびに
私の空は高く、広くなる





私が見上げる先にあるのは


大きな空と
大きな貴方






それが一番
幸せなのかもしれません






END


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