王子に姫の恋情を…
かなた君の手は魔法の手だね
そう言いたかったけど
次の言葉にショックを受けてそれどころではなくなった
『4さい?僕と一緒だよ』
え…
このちっちゃい子が!?
私は昔背が高かったけど
ここまで身長に差がある子とは会ったことはなかった
「…いいな、ちっちゃいの…背ぇとりかえっこできないのかなぁ」
小さいながらも
コンプレックスを感じていたこの頃
だから…
『なんで?背ぇ高いのカッコいいよ!』
その言葉に
笑顔になれた…
それからかなた君はお母さんらしき人に呼ばれて帰っていき
会うことはなかった
だけど
たぶん
…それが私の
初恋だった