王子に姫の恋情を…




ヒョイッ





私の手から取り上げられた2つのくま




『…俺はこっちがいい』




大きいサイズのくまの方を手に取り


赤いリボンのくまを棚に返すとその手で私の手を握りレジまで連れて行った






…決断はやっ






彼方が店員さんにくまを渡している間に

私は財布を捜していた



こういう時って2人いるとらくだなぁ





お気に入りのピンクの財布を出して代金を払おうとしたら





ぼすっ





私の顔に当たるつるつるとした袋の感触






「え…?」





『ほらさっさと行くぞ…こんな所にいつまでもいると俺が恥ずかしい』






片手に財布と袋を不安定な状態で持った私は
バランスをとりながら彼方に引きずられて外に出た








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