王子に姫の恋情を…
「だけど…この間晴臣と来たときはこんなカワイイの無かったような…」
ピクッ
ボソッと何気なしに呟いた由香里の言葉に
彼方が反応した
「きっと品物変わったんだね…って、彼方ちょっと!」
さっきよりも強い手の力
広い歩幅
さっきと明らかに雰囲気の違う彼方
怖い…
小走りで一生懸命着いて行きながら
じわじわと時間が経つにつれて増えていく恐怖
チラッと上を見上げると
無表情の彼方
…これは誰?
こんな彼方知らない…