王子に姫の恋情を…



ジャッ





震える体に力を入れて
思いっきりカーテンを引いた




「え…」





そこにいたのは



双子の1人を押し倒している彼方だった…





『ちょっと~、邪魔しないでよ』



そう言ってきたのは押し倒されてない方の双子で

さっきまで彼方にぴとって寄り添っていた体を動かしてこっちまでやってきた




えーっと…リボンが青だから
清ちゃんか…



…近くで見ると本当に可愛い

目とかぱっちぱちだし美形ぞろいの家系なのかなって思ってしまう



背もちっちゃくてすっぽり収まっちゃいそうだし

すべてにおいて

負けている気がする…






『何とか言ったらどうなのよ!』



そこにあるのは
倒れる前まであった好意の目ではなく

敵対心をむき出しにしたハンターの瞳だった




「…人の彼氏取らないでよ」



自分でも思った以上に低い声が出てびっくりした





『何言ってるの?先に手を出してきたのはどう見たって彼方じゃない』



清ちゃんは後ろを振り向いて言う




『おい、せ『彼方にぃ、こっちはこっちで楽しもうよ』


立ち上がろうとした彼方を引き止めて
首に腕を絡ませて引き寄せる彩ちゃん








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