王子に姫の恋情を…




パッ



離される腕




『ああー…ごめん…』




頭を抱えてベッドに座り込む彼方





「え…ど、どうしたの?」


明らかに様子の違う彼方にオロオロするしかない私




『何か…俺ばっかりが由香里を好きみたいで空回りしまくってる気がする…カッコ悪ぃ』



「はぃ!?」



いやいや…

絶対あんたのほうがいつも余裕ぶちかましとるっしょ


どこでどうやってから回ってたんだい?




『今日初めて由香里からキスしてくれたし、俺めっちゃ嬉しかったんだけど
…由香里の行動は俺を避けようとしてるみたいだし』




な、何だこの生き物は…



彼方頭打った!?



何で急にこんな可愛くなっちゃってんの!?





てか避けてないし

ただちょっと恥ずかしかっただけで…





誤解されてるの…?









ちゃんと彼方の事好きなのに…




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