王子に姫の恋情を…
『くくっ…俺もうだめ…』
『同じく…ヤバイ…』
そう
本当に邪魔してほしくないときに出てくる
『は……?』
俺の膝にまたがった状態のまま由香里は固まっている
そうだった
由香里はこいつ等の本性知らないんだった
『ひー…笑い死にする…』
『彼方…どんだけキザに決めるんだよ!?…あー腹いてぇ!』
…いいかげん
俺も気が長いほうじゃないからキレ気味になってきた
『てめぇら…さっさと出て行きやがれ!』
邪魔だっつー事分かんねえのかよ
『あ、ちょっと待ってよ』
『まだ自己紹介してねえし』
まだ腹を抱えてこれ以上笑うのをこらえているこいつ等を見ると
何だか怒るのが馬鹿らしくなってきた
…もう
勝手にしろよ
『えーと、俺は桜小学校6年東堂彩雅(サイガ)』
『俺も同じで桜小学校6年東堂清雅(セイガ)』