王子に姫の恋情を…
「はぁ…間に合った」
『は?何言ってるの?さっさと行きなさいよ』
だけど私の家からだと
15分前には着くんだよなぁ…
「大丈夫、後15分は余裕あるから」
『時間丁度に行ってどうする!』
早めに行って待っておきなさい!
と叱られて
私は自分の家なのに奈津実に追い出された
『はぁ~…ホント由香里は乙女心が分かってないんだから』
「うん、分かったからため息つかないで」
最後の最後まで
愚痴を言われながら外に出た
…最近の雨がうそのように
空はスカッと晴れ渡っていた
私の足は自然とスキップになり
普段はしない鼻歌まで自然と出てくるほど上機嫌だった