王子に姫の恋情を…




「彼方!おはよ…う…」





くるっと振り向いて

今まで寂しかった分を満面スマイルで返そうとしたら






『…由香里のことだから時間ぎりぎりに来るかと思ってた』






…逆に

ノックアウトされた…






くはー!

何であなたはそんなにカッコいいのっ…



私服とか初めて見るからドキドキだし…って、



またなんか乙女的思考がっ…







あれ?ちょっと待て

「わ、私ってそんな遅れてきそうな感じ?」




何か私の性格がマイペースっぽく聞こえるんだけど


ちょっと失礼じゃない?







なんとなく傷付いてしょげていると


彼方が私の頭をぽんぽんと叩くように撫でてくれた






何だか

都合よくごまかされてる感じがするのは

気のせいだろうか…







だけど…

この手が離れて欲しくない




そう想ってる私って

結構重症?








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