一匹狼少年~ペットな彼~
「…璃子、ちゃん?」
杉田さんはまだ寝ぼけ按配で目をパチクリさせてる。
「えっと、おはようございます…。それと、その…離してもらえませんか‥?」
そう言ってアタシは腰に回された腕に視線を移した。
杉田さんはアタシの視線に気づいて、自分の腕を見た。
「うわっ!ごっ‥ごめん。」
と言って慌てて離した。
「何やってんだよ‥俺ー‥」
そうぼそりと呟きながら、頭を掻いた。
「プッ‥」
杉田さんの慌てた顔がつい面白くて、吹き出してしまった。
その様子を見て、杉田さんは顔を少し赤らめていた。
「璃子ちゃん笑うなよー。俺は恥ずかしかったのにー‥」