汚れた街の汚れなき天使




そんな俺が、再び目が覚ましたのは深夜になってからだった。




「ん……あ……」



「目ぇ覚めたか??」



「……あれ?先……輩??」



「あれ?じゃねーよ。呑気だな」



いつもと変わらない口調。一体今は何時で、ここは何処で、何がどうなっているんだろう??




愛美とまりあが並んでいたのはやはり夢だったのか。




「先輩……此処は一体……俺は……」



あぁ、と先輩も何から話すかなぁ……と思案した後、衝撃の言葉を口にした。





「驚くなよ?事件の事は覚えてるか??」



「はい……飛び込んだ所までは……」




驚くなよ?って言われても……内容によるでしょうに。




「あれから意識不明の重体でなぁ、ここに入院してから1ヶ月だ」






はい??



1……ヶ……月……??





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