汚れた街の汚れなき天使
「何があった??」
自分のしでかした事を棚に置いて話しかけてしまうほど……啓介は変わってしまっていた。
たった3年。
されど3年。
体育会系だった体は痩せてしまい、目の下にはクマが出来てしまっている。
幸は??
あの日、あと一年しか生きられないと、そう言った幸はやっぱり……亡くなってしまったのだろうか??
怖くて聞けない俺に代わって啓介が口を開いた。
「悪かった」
「なんて謝るんだよ!!俺が謝るならともかくさぁっ、やめてくれよ!!」
「海人はずっと苦しかったのか??」
苦しかった。
もう恋なんて出来ないと思う程に。
だけどっ。
それは啓介にだけは言ってはいけない言葉。
そんな葛藤を見抜いたのか啓介は少しだけ笑った。
「変わんねーな、海人は」