汚れた街の汚れなき天使
今までに無いぐらいにぎゅっと抱きしめると、急におろおろするまりあがいる。
「海人??」
それなのに。
「動かないで……」
そう言うと黙って素直になる。
「まりあが嫌だったらいいんだ。仕事が嫌いだったのよく知ってるし……」
その言葉の続きは、言わせて貰えなかった。
小さな唇が俺の口をそっと塞いで……
すごく
すごく
安心したように笑った。
「海人にもっと触りたかったんだ」
子供のくせに、そんな大人びたセリフを吐いてさ。